株式会社アドバンスゲート

COULUMNコラム

キャリコンにしだと
スーちゃんの心理学コラム(34)

“面倒くさい”の正体は、防御反応だった
~やる気の裏にある心のメカニズム~

にしだスーちゃん、「面倒くさいな…」って感じるとき、どんな場面が多い?

スーちゃんうーん…例えば原稿書こうと思っても、ついSNS見ちゃったり、お掃除したくなったり…。やるべきことがあるのに、気づいたら全然違うことしてるんです。

にしだあるあるだね。それって「怠けてる」と思われがちだけど、実は“心の防御反応”が働いてる可能性があるんだよ。

スーちゃんえっ、「面倒くさい」ってサボりたがってるわけじゃなくて…心が守ろうとしてるんですか?

にしだそう。心理学ではこれを**防衛機制(防御反応)**って呼ぶよ。たとえば、「やらなきゃ」と思ってることに不安やプレッシャーを感じているとき、脳が“回避”という形で守ろうとするんだ。

スーちゃん「書けなかった…」じゃなくて、「書かなかっただけ」って言い訳したくなるあれも、もしかして…?

にしだまさにそれ。それはセルフハンディキャッピングといって、あらかじめ「うまくいかなかった時の言い訳」を作っておく心の戦略なんだ。

スーちゃんええっ!?言い訳を“先に用意しておく”ってことですか…?

にしだそう。「徹夜明けだったから」「本気出してなかったし」って言えば、失敗しても「自分の能力のせいじゃない」って思えるでしょ?
一見ズルいように見えるけど、実はこれも自分を守るための無意識の反応なんだよ。

スーちゃんそうかぁ…傷つかないために、行動しない“理由”をつくってるんですね。
自分でも気づかないうちに…。

にしだそう。特に、「自信がないこと」や「失敗したくないこと」に取り組もうとするとき、セルフハンディキャッピングは起こりやすい。
自分を守るための行動だけど、長く続くと「できない経験」ばかり積み重なってしまって、逆に自己効力感も下がってしまうんだ。

スーちゃんえっと…「自分ならできる!」って思える力、でしたっけ?

にしだそうそう。それが自己効力感(セルフ・エフィカシー)。自己効力感が高ければ、「ちょっと難しくてもやってみよう」となれる。でも低いと、「どうせ無理」となって、セルフハンディキャッピングに走りやすくなるんだ。

スーちゃん自信がないから行動できない → 行動しないから自信が育たない…って悪循環に…。

にしだその通り。だから、まずは「面倒くさい」と感じてしまう背景に気づくことがすごく大切なんだよ。

スーちゃんでも、「やらなきゃ」って思ってる気持ちはホンモノなのに、なんでこうなるんでしょう…?

にしだそれはね、行動しようとする自分と、気が進まない気持ちがぶつかっているから。心理学ではこの状態を認知的不協和って呼ぶよ。

スーちゃん認知的不協和…気持ちと現実がケンカしてる感じ?

にしだうん。「やりたい(べき)けど、やれない(やりたくない)」っていう矛盾がストレスになるの。その不快感を減らすために、「やる意味がない」「今じゃなくてもいい」とか、理由づけをして心のバランスをとるんだ。

スーちゃんたしかに…私も「忙しいから今は無理」って、納得させてることあります…。

にしだでもね、そういう自分を責める必要はないよ。
「面倒くさい」って感じるのは、怠けてるんじゃなくて、ちゃんと心が働いている証拠。無意識のうちに、自分を守ろうとしてるんだから。

スーちゃん守ってくれてたんですね…。なんだか、ちょっとだけ自分に優しくなれそうです。

にしだその気づきが第一歩だよ。
まずは「面倒くさい」って感情をジャッジせず、「今、自分は何に不安を感じてるのかな?」と立ち止まってみて。
そして、行動のハードルを思いきって下げてみるんだ。たとえば「5分だけやってみる」「タイトルだけ考える」みたいにね。

スーちゃんそれなら私にもできそうです! 自分の気持ちと仲直りして、小さく始めてみようって思いました。


スーちゃん「面倒くさい」って、ダメな自分の証拠かと思ってたけど…実は“失敗から自分を守ろうとする優しい防御”だったんですね。セルフハンディキャッピング、認知的不協和、自己効力感──どれも心が頑張っている証なんだと思ったら、ちょっとホッとしました。「まずは、5分だけ」…私も今日から試してみようっと♪


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