にしださん、ちょっと気になる話があって…。また、あの後輩のことなんですけど。
前に「全部自分に仕事が集まる」って言ってた子?
はい。最近もいろんな人から「これお願い」って言われてて、本人も「断れなくて…」って言ってるんですけど…私から見ると、なんだか“自分から手放してない”ようにも見えて。
うん、その感覚、大事だね。頼まれたことを断れないのもそうだけど、自分から「これは他の人に引き継ごう」とか「一緒に進めよう」って発信できないと、仕事がどんどん積み上がってしまう。
しかも、本人は「これ、人に頼むより自分でやった方が早いから…」って言ってて。「他の人に回す時間もないし、説明しても分かってもらえない気がする」って…。
なるほど。それって「周りに頼るのが申し訳ない」っていうより、“自分しかできない”って思い込んでる構造だね。確かに誰かに任せるには時間も労力もかかるし、その余裕すらないと感じてしまう。
でも、そのまま続けると「この人に頼めばいい」ってなって、ますます依存されちゃうし…。
そう。まさに“がんばりすぎ”が生んでいる属人化の構造。心理学的には「過剰適応」だね。周囲の期待に応えようとしすぎて、自分の限界にも気づきにくくなる。
その状態が続くと、チームも本人もつらいですね…
うん。「自分がやった方が早い」は、ある意味“真実”なんだけど、そのスピード感がかえって人を育てない職場をつくることもある。本人の成長の機会も失われるし、リスクも集中する。
なんか…「いい人」に見える行動が、じつはチームの弱点になってるって怖いですね。

だからこそ、自分の「これくらい自分でやるべき」という信念に気づくことが大切なんだ。
でも、それってどうやって気づけるんですか? 毎日忙しくて、立ち止まる余裕すらないって言ってました。
うん、それが現実だよね。だから「なぜ自分が抱え込んでしまうのか」を紙に書き出してみるのは効果的だけど、いきなりそれをやるのは難しいこともある。
確かに…。私もバタバタしてると、「おやつどこに隠したっけ?」って探すのに夢中で、周りが散らかってても気づけなくなるんです。結局いつも部下が私のおもちゃを片付けてくれてて…ありがたいやら、申し訳ないやら…。
そうだよね。そんなときは、まず誰かと話してみるとか、スマホのメモに一言だけ残すとか、“紙に書く前の一歩”から始めてみるといい。だからこそ、こうした気づきを支えるために、キャリアコンサルタントのような第三者のサポートが組織の中にあることが、とても意味を持つんだ。
なるほど…「今、なんでこんなにモヤモヤしてるんだろう?」ってだけでも書けたら前進ですね。
うん、そこから「私って“ちゃんとやらなきゃ”って思ってたんだ」とか「頼んだら迷惑って思ってたかも」とか、自分の“当たり前”が見えてくる。それが今の職場でも必要なのか? 他に方法はないか?って問い直すだけでも、視野が広がるよ。
たしかに…そういう気づきがないままだと、ずっと同じループになっちゃいますもんね。
そう。そして、その気づきがあるからこそ、誰かに頼む“先のことまで見越す視点”が持てるようになるんだよ。
私も、つい「自分で頑張って探そう」って思っちゃうけど、それが長い目で見たら“チームの首をしめてる”のかも。おやつも「あとでゆっくり食べよう」ってくらいの余裕、持ちたいな。
「頼られるのがうれしい。でも、本当はもうしんどい」
そんな気持ちを抱えながら、毎日“全部自分で抱えている”状態になっていませんか?
もしかしたら、それは“責任感”ではなく、“手放せなさ”のクセかもしれません。アドバンスゲートでは、「がんばりすぎているあなた」の声に耳を傾け、心とキャリアのバランスを整えるサポートを行っています。
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